バックラインが無いのに・・・。

 「7番アイアンだけ、スライスするので調べてほしい!」と言って来店された方がおりました。以前ロフト、ライ角を調整させて頂いたことのあるお客様でした。

 7番アイアンだけで、その前後の6番アイアン、8番アイアンは真っ直ぐに飛ぶという事でした。6番アイアン、7番アイアン、8番アイアンの3本のライ角度を計測する事にしました。

 ライ角度は順次アップライトになっており、ピッチの差も一定しておりました。

 他のスペック(長さ、バランス、重量など)に異常は見られず、「シャフトのスパイン(トウダウン率の違い)による影響か・・・?」と考えながら、3本を何度も構えていると、原因が解りました!

 ずばり、グリップのロゴマークが6番アイアン、8番アイアンに対して、7番アイアンがずれていました。

ロゴマークなしフェース面がまっすぐで、ロゴマークが右向きロゴマークがまっすぐで、フェース面が左向きフェース面がまっすぐで、ロゴマークが左向きロゴマークがまっすぐで、フェース面が右向き
ロゴマークなしフェース面がまっすぐで、ロゴマークが右向きロゴマークがまっすぐで、フェース面が左向きフェース面がまっすぐで、ロゴマークが左向きロゴマークがまっすぐで、フェース面が右向き

 このお客様のグリップはバックラインの無い、まん丸の物でした。

 バックラインの無いグリップは、360度どの方向に回して握っても、指(指の関節)に引っかかりを感じない物です。

 存在する多くのグリップには、バックラインがあり、バックラインを真っ直ぐに挿すと正面(フェース面と平行)にメーカーのロゴマークが来るはずです。ロゴマークの反対の裏側にバックラインが来るので、ロゴマークがフェース面と一致していなければ、バックラインがずれており、グリップすればフェース面はターゲット方向を向かないと考えられます。

 ほとんどのグリップには、メーカーのロゴマークは入っています。プロゴルファーでバックラインの無いグリップのロゴマークを裏向きに挿す事が流行したのも、アドレス時にロゴマークが目障りになるからだと考えられます

 ボールが真っ直ぐ飛ばない原因はこんなところにもあるのです!