0.830という数字は・・・。

 反発という現象は、物体と物体が衝突すると生じる現象で、その反発の仕方を表すのが、反発係数という数字で、物体の種類によって違い、跳ね返る前と後の物体の速度から計算され、数字が大きければ反発の仕方が大きくなるのです。

 反発の大きさは0~1までの反発係数で表されます。(COR値とも呼ぶようです。)

 例えば、粘土のように軟らかい物体は何か物体に当たっても、跳ね返らないので、反発係数は非常に小さく、0に近いですが、ゴムボールのような物体であれば、よく跳ねるので反発係数は1に近くなります。

 第49話で書いたように、ゴルフボールの反発係数は0.6~0.9の間といわれています。

 ゴルフファーなら「高反発ドライバー、高反発ヘッド」という言葉を知らない人はいないでしょう・・・?

 高反発ヘッドとは、反発係数が大きい数値のヘッドのことで、0.830以上の数値であれば高反発と呼ぶようです。反発係数の測定法は、ボールをヘッドにぶつけて、その跳ね返ったボールの速度で測定するらしく、ボールの銘柄や温度?重量が同じ物を使用するようで、ボールの衝突速度も決まっているようです。衝突する2つの物体の重量と衝突前後の2つの物体の速度が分かれば、運動量保存の法則と反発係数の公式から、e(反発係数)を求める事ができます。

 今年(2003年)から、プロ競技において世界統一ルールで、高反発クラブ規制で、COR上限値を0.830と制限したそうで、アマチュアゴルファーについては、2008年までは、ルール適合となっているようです。アマチュアゴルファーといても、○○オープンなどのプロゴルファーに混じっての競技に参加する方や、プライベートで友人と楽しくラウンドする方などがいる訳で・・・・・。

 反発係数0.01につき、飛距離は2ヤード違うようで、実際に高反発と呼ばれるドライバーで、以前よりも距離が伸びた方が沢山おられるでしょう。雑誌などでは「高反発ヘッドに合うボールは・・・?」「高反発の恩恵を受けるヘッドスピードは・・・?」と特集になったりしていますが、使うボールやヘッドスピードの違いにより、反発の仕方が違ってしまうようです

 現在は、シャフトが着いた状態で、その場(試合前)に測定する機械(反発係数測定器?)が無いと聞いた事があり、現在は「不適合リスト」なるもので判定しているようですが・・・?

 (何処まで正確に測定できるのか、疑問です。)

 飛びを制限するのであれば、もっと他の部分で制限してもよいのでは・・・? 例えば、「プロはカーボン素材のシャフトを禁止!」などなど・・・。この先、どのようなクラブに対する制限、規制が出来るのでしょうか・・・?

 クラブ(道具)に関する制限、規制、ルールとういよりは、早急にスペック(長さ、硬さなどなど)の統一基準が出来ることを望みますが・・・?