第31話では、背の高い(手の位置の高い)ゴルファーについて感じる事を話しましたが、反対の背の低い(手の位置の低い)ゴルファーについても感じることはあります。
「市販品(特に海外メーカー)のアイアンのライ角度では、アップライト過ぎる事に気がつかずに長い間、練習していたために、本来のスイングが出来ずにいる。」「アップライト過ぎるライ角度のクラブをお使いのため、ハンドアップに構え、左に飛んで行くのを嫌い、フェースを開きながらインパクトしようと肘を抜き(逃がし)、無理に打っている。」
方々が多い様に感じます。
当然、本来(理想)のライ角度よりもアップライトだと、機械(マシーン)に打たすと、左にボールは飛んで行きますが、人間なので、1発左に飛んでしまうと、スイングが悪いと考えてしまい、次は左に飛ばない様にと、スイングをいじり始める様です。機械(マシーン)のように、球筋にとらわれずに、自分のスイングで何回も打った結果で左ばかりに飛んで行くのであれば、クラブのライ角度を疑っても良いと思いますが、自分自身のスイングを疑ってしまうのが現状のようです。
身長が高いから手の位置が高く、身長が低いから手の位置が低いとは限らず、手の長さによって、手の位置は変わってくるので、同じ身長でも、手の長さが違えば、手の位置は変わるはずなので、手の位置によって最適なライ角が変わってくるはずです。
一般的に、初心者はスライスが出やすく、上級者はフックが出やすいので、メーカーは、初心者モデルはアップライト、上級者モデルはフラットに設計していることが多く見受けられますが、それだけで決めてしまうのはおかしな事だと思います。
また、ほとんどの方はアドレス時の手の位置とインパクト時の手の位置が同じにはならず、アドレスの手の位置より上に浮いた状態のインパクトになりやすく、さらに、トウ・ダウン現象により、アドレスの状態よりもフラットな状態のインパクトになりやすく、少なくとも、アドレス時にトウ側にいくらか隙間のある状態であるべきです。
このような文章(ライ角度について)は、今までに、何度と無く書きましたが、ライ角度はスイングに与える影響が大きいにもかかわらず、適正な数値を判断することが難しく、あまり重要視されていないように感じるので、何度も書いてしまうのです! 背(手の位置)が低い方で、アイアンが引っかかる(左に飛ぶ)方は、ライ角度をフラットにしてみてはいかがでしょうか・・・?
当店でアイアンのオーダーやライ調整をして頂いた方には「思う様な(理想の)スイングをしているのに球が安定しない(右に飛ぶ、左に飛ぶ)のであれば再度ライ調整をいたします!」と付け加えてからお渡しする様にしています!