グリップについては、第2話で書いたように、自分の手に合ったグリップ(向き、材質、太さなど)がどんなものであるべきかをあまり真剣に考えたことがない方が多いようです。中には、シャフトからグリップが抜けることを知らない方もいるでしょう。
グリップは切り取って捨て、新しいグリップを挿すものだと思っている方も多いのではないでしょうか?
グリップの材質が気に入らずグリップを交換したい場合は、グリップを切り取り新しく気に入った物に交換すれば良いですが、ただ、太さと向きだけのことであれば、グリップは、切らずに抜き取ることも可能なので、抜いてグリップ内に残った両面テープなどを取り除けば、再利用することができ、太さと向きを考えて挿し直すと握りやすくなります。
以前より、ばらすとヘッド、シャフトの性能が良くなるといっていましたが、グリップもヘッド、シャフト同様に抜いて、挿し直すと良くなるということです。ヘッド、シャフト、グリップの3つのパーツを組み直すだけでも性能は上がります。
ただ、性能は良くなるのですが、見た目が悪くなってしまいます。
まず、ヘッドのバックフェースには、大体ブランド名が刻印されており、キャディーバックに入れたときに、派手な横文字の刻印が格好よく見えるように造っていますが、その刻印も鉛テープで隠れてしまうのです。(第11,12,13話) さらに、シャフトは、ばらす前はステッカー(メーカーのロゴマーク)が正面に向いていたのが、ばらした後はステッカ(メーカーのロゴマーク)が右、左、斜めの方向になってしまいます。(第14話)
重心位置、バランス、シャフトの向きを正すためには、こうするしか他ないのです。
現在使用中のアイアンセットの性能をさらに良くするためには、見た目にこだわらずに、一度3つのパーツにばらして、組み直してみてはいかがでしょうか?
「ここまで調整した道具で打てないのは、自分の腕が悪い!」
「後は、練習するだけ!」
「道具(クラブ)は完璧だから、がんばります!」
このような、道具に対する疑問心、不信感がなくなった言葉をお客様から言って頂き、道具以外のこと(スイング、メンタル、トレーニング、コースマネージメントなど)を考え始め、ゴルフを前向きに楽しんでいる姿を見るのは、大変嬉しいことです!