イメージと結果

 ヘッドのフェースプログレッション(FP値)の違いがスイングや球筋に与える影響は大きいと考えます。

 そのわりには、FP値の認知度は、ロフト角、ライ角、ソール角やその他のスペックよりは低いと思われます。

 雑誌やメーカーのカタログなどには、ロフト・ライ角と共にバウンス角が記載されている事が常識となってきたようです。

 バウンス角がスイングや球筋に及ぼす影響を理解され、ソールを削ったりしながら自分に合ったソール角を探す方々が増えることは良い事と思っています。(削り過ぎには注意ですが・・・。)

 フェースプログレッションは、ソール角を変えるように簡単にはいきません。

 ソールであれば、構えた時には目に入りませんから、削ろうが、穴をあけようが、錆びていようが、上手く打てるのであれば問題はありません。ですが、リーディングエッヂを削るのには、勇気が要ります。

 2mm、3mm削れば性能も変わるでしょうが・・・

 研磨職人でないと、ヘッドを潰すはめになるでしょう。

 FP値を変えるには、ネックを曲げればロフト角・ソール角も変わってしまいますが、変える事ができます。

 過去にもFP値については触れましたので、お解かりかとは思いますが・・・。

 ロフト角、ライ角、ソール角が同じ数値でFP値の異なるヘッドA、Bを同じ様に打った場合の球筋の違いは、

AB
A:FP値5.5mm 重心角21.0度
FP値5.5mm
重心角21.0度
B:FP値0.5mm 重心角26.0度
FP値0.5mm
重心角26.0度

 AはBよりも弾道が高くなりやすく、押し出しやすい・・・
 BはAよりも弾道が低くなりやすく、引っ掛けやすい・・・
 Aは高い球が打ちやすく、止まる球が打てる・・・
 Bは低く球を打ち出しやすく、ランニングアプローチがしやすい・・・

 FP値が小さいと重心点がシャフト軸線よりも遠くなるので・・・重心角は大きくなります。

 このような、FP値の違いによる球筋の違い(重心角の変化)は、どんな番手にも当てはまるはずです。

 最近人気のユーティリティーと呼ばれているものも、同じ様に考える事が出来るはずです。

CD
C:FP値13.0 mm 重心角12.0度
FP値13.0 mm
重心角12.0度
D:FP値10.0mm 重心角19.0度
FP値10.0mm
重心角19.0度

 弾道をイメージして、そのためのヘッドを持って、イメージどおりの結果が出る・・・それは、とてもニッとする出来事になりませんか?