クラブの出来具合は、計測し、スペック表(数値)を見れば判断できます。
数値を見る以前に判断する事もあります。
ひとつは、以前にも書いたように、グリップの挿し方(向き、太さ)があります。
もうひとつあります。
ネックとシャフトの接着付近を見ることです。
この部分から、クラブの出来(組み上げ方)の良し悪しが分かります。
ソケット(フェレル)の装着の仕方、削り方、磨き方・・・
ヘッドのネック(ホーゼル)の外形とソケットの外形がピッタリの状態で仕上がっていれば、「きっちりと組み上げられたクラブだな~」と思い、造った人の仕事の丁寧さが伝わってきます。
逆に、ホーゼルとソケットに段差があったり、ずれていたりすると、造った人の仕事が雑で、「これでは、数値も合っていないのでは・・・?」と唸ってしまいます。
この部分で、造った人の腕が判断されると言っても過言ではないかも・・・?
ほとんどのゴルファーは、ネック付近を気にする事は無いようで、残念な事ですが・・・
ソケットがずれる原因は、ヘッドの穴が真っ直ぐに開いていない、又はホーゼルの内径がシャフト先端の外径より大きく、隙間のある状態で挿すなど、ホーゼルに対し、シャフトが真っ直ぐになっていない場合が多いと考えられます。
シャフト先端をホーゼルに挿した時に、隙間が存在すれば、多少なりとも、真っ直ぐに、入らない、可能性がでます。
隙間が大きいほどずれる可能性も大きくなります。
しかし、隙間を埋める方法を考え、計算して、丁寧に挿せば、真っ直ぐに挿す事は、可能です。
軟鉄鍛造アイアンの場合は真っ直ぐに挿すことが基本であると考えます。
何故なら、後から、シャフト軸を基準に角度調整をするからです。
一方、鋳造や、チタン素材のアイアン、ウッドの場合は後から、調整ができないのです。シャフトをヘッドに挿した時点で、全ての角度が決まってしまうのです。
最近は、既製品で、ビックチップシャフト(先端の太いシャフト)が装着されたモデルのヘッドに人気があるのでしょうか、ビックチップシャフトをリシャフトする機会が多くあります。
角度が狂ってしまう可能性があるので、慎重な仕事が要求され、手間が掛かります。
しかし、シャフトとホーゼルの隙間を利用すれば、意図的に角度を変えることも出来るのです。