アイアンセットに関する調整依頼が結構あります。
内容は、グリップ交換、バランス調整、アングル調整のみ、フル調整と様々ですが。
「アイアンセットが14本のベース(土台)になるのです!!」と考える当店にとっては当然の現象です。
これは、ホームページをご覧になられた方か、紹介での方が多いからだと思っております。
とても、ありがたく思っております。
初めてのお客様の場合、グリップ交換やバランス調整だけの依頼も多いのですが、アングル調整またはフル調整を依頼される方の方が圧倒的に多いのです。
「アングルを調整するだけでも、性能はアップしますが、フル調整すれば、最高の状態に出来ますので、是非・・・・。」と、お勧めさせて頂くと、フル調整を希望される方も少なくはありません。
フル調整して性能アップを望める条件は、
- アングル調整可能なヘッドである事
- シャフトの重さに無理がない事
- シャフトの硬さに無理がない事
- グリップの材質が気に入っている事
・・・などがあります。
フル調整とは、ヘッド、シャフト、グリップの3つのパーツにバラし、シャフトの向きを合わせ、ネックの異物を取り除き、バックフェースに鉛を貼りバランスを合わせ、グリップの太さ・向きを合わせ、アングルを合わせることです。
その際、材料は全て元のままです。
この仕事は、あるお客様方から「そうじ」と呼ばれるようになりました。
今回のお話ししたい「最高級調整」な技術とは、「そうじAAAクラス」の調整と言ったらよいでしょうか!
新品の材料を必要としない場合をそうじとすれば、最高級調整は、シャフト1本と本数分のグリップの新品が必要になります。
場合によっては、新品のグリップだけが本数分、必要となります。
まず、シャフトを1本必要とする理由は、シャフトを長くする事によりバランスを大きくする事ができるので、番手シャフトをずらしてしまうのです。
そうする事により、ネックに異物がある為にヘッド重量が軽くなった番手のバランスを保つ事が可能になり、また、グリップの重量が重くなる場合や太さを太くするなどでバット側の重量が重くなる場合にもバランスを保つ事が可能になります。
例えば、5番アイアンに装着されていたシャフトを6番アイアンに装着する事により、約半インチの長さを得ることになり、約3ポイント分の余裕が生まれます。
グリップを新品にする理由は、材質が気に入らない場合は他の材質に交換した方が良いからです。
また、交換時期のグリップは、お早目の交換をお勧めします。
ですが、材質が気に入っている場合は、再利用出来るのであれば、そのままをお勧めします。
グリップは注射器で溶剤をグリップとシャフトの間に注入させ、両面テープの接着力を弱らせて抜くのですが、注射針でグリップに穴が大きく空いたり、裂けてしまったりして使用できなる事もあります。
また、抜けたとしても、グリップ内に両面テープが残った状態の場合は交換をお勧めします。
シャフト1本とグリップ本数分で、これ以上ない調整ができます!
最高級調整には、いくつかのケースがありますので、次回以降に実例を挙げてお話したいと思います。