最近、同じ様なパターンの仕事がありました。
同じパターンのお客様が来店されるからです。
当然、同じ内容の事を、お話ししなければなりません。
「残念ですが、このアイアンのヘッドは調整不可能なのです。」と言わなければいけない機会が多くあるのです。
ヘッドの調整が出来ないアイアンセットを持ち込まれるケースが多いのです。
当店では、調整が出来ないと言っておいた方が、誤解がないでしょうか・・・?
商品を造ったメーカーに言えば、調整が出来る場合があるからです。
ある方のP社のステンレス製のアイアンセットを計測しました。
ロフト・ライ角がバラバラでした。
「当店では、調整出来ないですが、これなら、メーカーに出せば調整してくれるのでは・・・?」と言う話から、お客様自身がメーカーに送り、調整依頼されたようでした。
メーカーの対応は「すみません!・・・・・。」となり、再調整後、送り返されてきたようです。
クラブメーカーは商品のカタログを作っています。
カタログには、商品の写真の横に、数値が綺麗に並んでいます。
商品を購入する時に、お客様は、これらの数値を参考にします。
商品を売る時に、販売員は、これらの数値を参考にするはずです。
当店に来店して下さる方は、数値好き?の方が多く、使用中クラブのメーカーのカタログをお持ちのようで、当店で、計測後に手渡す手書きのスペック表とメーカーのカタログの数値を比較検討されているようです。
カタログ数値は、設計段階での予定の数値となるのでしょうか・・・?
カタログを見ていて「公差」と言う文字を見たことはないでしょうか・・・?
辞書で「公差」と引いて見ると、こう書かれていました。
「・・・基準の大きさや重さなどから、この程度は仕方がないものとして公式に認められている誤差。」とありました。
また、「誤差」と引いてみると「理論的に期待される数値と実際に測定した数値との間に違い。」とありました。
また、あるカタログの用語辞典の欄の「公差」は以下でした。
「設計上の数値と製品として完成した物の数値との適正基準内の誤差。」
当店で計測する数値は、「製品として完成した物の数値。」と言う事になります。
クラブを造っている各メーカーの「適正基準」とは・・・?
雑誌などで、「飛ぶ!曲がらない!このアイアンなら、あなたも・・・・・・!」と謳われ、大量生産されている、アイアンのヘッドはアングル調整不可能な物が多く見受けられます。このような製品に限って、「公差」が大きいと感じるのは、店主がうがった見方をしているからなのでしょうか・・・?