アイアンのオーダーをして頂き、アイアンの調整が済み、バッグの中のベース(土台)となる部分が仕上がり、落ち着いた状態になったお客様が増えてまいりました。
ベースとなる番手は、2番アイアンからSWの方もおられれば、5番アイアンからSWの方もおられますが、いずれにせよ、バッグの中の2/3(3分の2)のクラブが信頼できる状態になっているのです。
ここまで来た方々の次の課題は、残りの1/3を信頼する為に、どのようにしていくのかです。
簡単に言うと、最も長いドライバー(W1)から、ベースとなった内の一番長い番手までの流れを考えていくことです。(パターについては、置いておいて・・・)
HONESTが開店した当初、ある方の紹介で、AMさんにお客様になって頂けました。
AMさんは、以前は某大手メーカーのクラブでバッグの中を揃え、アイアンのバックフェースとウッドのソールには、同じブランドの刻印がなければダメな方でした。
その後、私の話を少しずつ理解して頂け、まずは、4番アイアンからSWまでの調整(そうじ)をさせて頂きました。
この時点では、AMさんのブランドへのこだわりは完全に無くなってはいませんでした。
その事が、ウッド関係のクラブを調整していく上での障害となったのです・・・。
アイアンの調整を終えて後、私は「ドライバーの他に、3本のFWを入れれば理想です!」とアドバイスをしたところ、
AMさんは、「探してきますわ~」と、アイアンと同じブランドのドライバーと3本のFWを探す日々が始まったのでした。
それから、「見つけた!」と言っては、ドライバー、W3、W5、W9と順々に持ち込まれ、その1年後に、ウッド4本が揃いました。
AMさんは、シャフトに関してはブランドにはこだわらずに、重さ、硬さといったスペックを重視していましたので、シャフトに関しては、納得の範囲で調整をしました。
しかし、AMさんが次々に見つけて来るヘッドは、メーカーとブランドは同じでも、それぞれのモデルが違っているのでした。
いくら同じブランドの刻印がされていても、モデルが違えば、ヘッドの大きさ、フェースの向き、フェースの厚み、フェースの長さなどが違います。
「モデルが同じでないと・・・・」とは何度となく言ったのですが。
「このブランドやったらええねん!」と・・・。
数ヶ月が経った先日、AMさんから、連絡があり「ウッドが上手く打てへん・・・?W3が打てたら、W5がトップするし・・・、W5が打てたら・・・、W9は打てるねんけど・・・?」と・・・。
そこで、以前と同じように、もう一度、説明をさせて頂きました。すると、今回は「そら~あかんわな~」とようやく、納得が得られたのでした。
これから先、AMさんに満足して頂ける、1/3のFWを仕上げる事が楽しみです。
ベースとなった2/3のアイアンのヘッドはみな同じ格好をしているのに、1/3のウッドのヘッドはみな違う格好をしている、といったクラブの状態は、AMさんに限った事ではないと感じます。
5番、6番、7番、8番アイアンが、それぞれ違ったヘッド形状のセッティングになっていることはありませんよね・・・?