大手メーカーにオーダーをして製作してもらったというアイアンセットをバラす機会があります。
大手メーカーは同じヘッドに数種類(2~3種類)のシャフトを標準品として大量生産していますが、標準品にないシャフトをオーダーとして受けることがあるようです。
そんな、大手メーカーでオーダーされたクラブをバラし、ヘッドの重量を計測すると、番手間のピッチはマチマチで、ネック内に真鍮バランサーが大量(1本平均5gくらい)に入っていることがあります。
せっかく、オーダーしてもこれでは意味がないのではないでしょうか!?
これではただ単に、シャフトをお客様の好きなものに装着してもらっただけ、になって、オーダーの意味が薄れてしまっているのではないでしょうか。
スチールシャフトに関していえば、殆どのメーカーは10段階シャフトの重さがあれば、5段階(平均的)のものと10段階(プロが使う重量級)のものしか標準品として準備していないことが多いです。
平均よりも軽いものや重量級よりも軽く平均よりも重たいシャフトも選択肢としてまだまだ存在するにもかかわらず。
勿論、硬さやしなり具合も考えれば、沢山の選択肢があります。
バラした後にいつも思うことは、シャフトについてもさることながら、ヘッドの重量に関して疑問を残してしまいます。
お客様が持ち込まれたオーダー品と、当店で間違いないと信頼して使うヘッド重量とは明らかに差があります。
バラした大手メーカーのヘッド重量であれば、バランスが取れず、当店のオーダー用としては使用できない、しないということになってしまいます。
つまり、アイアンのシャフトを指定しても、ヘッドの重量を指定しないと良いアイアンセットにはならないということです!
シャフトを指定しただけでネックに異物の入ったアイアンセットも大手メーカーでは、立派なオーダー品になってしまうのでしょう。