今年初の大失敗・・・!?

 先週、リシャフトを依頼されたときの事です。

 持ち込まれたクラブのヘッドは、ペンシルネックのブラインドボアタイプでした。

 一度も打たずに新品の状態で持ち込まれ、指定されたシャフトに差し換えることになりました。

 シャフトを抜く所までは、問題はありませんでした。

 シャフトを抜けば、必ず、ヘッドのネックに接着剤の硬化したものが残ります。

 残った接着剤を掃除しなければなりません。

ゲジゲジ まず、ネックの内径より少し小さめの径のドリルで接着剤の塊を潰し、最後にゲジゲジと呼んでいるものを使い、完全に取り除きます。

 ブラインドボアはスルーボアのようにシャフトを貫通させないタイプで、シャフトがネックの途中で止まるような構造になっています。

 ヘッドのネックの途中には、ヘッド内部と繋がるように穴が開いているのですが、接着剤が内部に落ち込まないように、「ノリ止め」と呼ばれているフタがしてあります。

フタ フタの種類は、金属製の物や樹脂で出来た物と何タイプかあるようです。

 大失敗!!?は、ヘッドを抜いた後の作業時に起きました。

 ドリルで接着剤だけを取り除こうとしたのですが、勢い余って?フタを内部に押し込んでしまったのでした。

 その時は押し込んだ感覚は無かったのですが、ドリルをネックから抜いてみると、ドリルの刃の先端にフタらしきものは無く、ネックを除いてもありませんでした。

 その時に、内部に落とし込んだのだと確信しました。

 ヘッドを振って確認しようと振ってはみたものの、音は鳴りませんでした。

 多くのヘッドの内部は空洞の為、内部に異物があると「カラカラ」と良い音が鳴る物なのですが?

 最近のヘッド内部は異物が入っても良いように、グルーと呼ばれる粘着剤が入れてあるものが多くあります。

 このヘッドも、グルーが微量入っている様子が伺えました。

 このような場合、グルーを2~3g程度注入する事で、異物による音なりを防ぐ事が出来るのです。

 しかし、今回のヘッドは重量が205gあり、お客様の要望でバランス、長さなどの指定があった為、これ以上重量をあげる事が出来ませんでした。

 この時点で、音が鳴っていなかったので、メーカーが注入している微量のグルーで音が鳴らない事を期待し、リシャフトし、お客様にお渡ししました。

 期待通りには行かず、翌日に、お客様から「良い球は打てるのだけど~1発打ったら、音がなったよ!! でも、今は鳴らないんだよ??」と・・・。

 グルーの量が足りないのか? 打った衝撃で音が鳴り出すようでした。

 こうなったら、意地でも落としたフタを取り除くしかありません!

 まずは、微量のグルーを取り除かなければなりません。

 グルーを溶かす事の出来る特殊な液を注入し、完全に取り除けば、フタだけの状態になり、「カラカラ」と音が鳴りだしました。

 その後、半日をかけて、やっと取り除く事に成功しました。

ホットメルトアプリケーター
 今回は、ヘッド重量の関係でこの様な作業になってしまい、当店に完備しているホットメルトアプリケーターの出番はありませんでした。

 ホットメルトアプリケーターとは、ヘッド内部にグルーを注入する為の機材です。

 ドライバーやFWのリシャフトの為ヘッドを抜くと、シャフトの先端に重量調整に為にバランサーや鉛が入っている場合があります。

 多くのヘッドには、十分な重量が無いようです。

ホットメルトアプリケーター
 バランスを増やしたい場合や長さを短くしたい場合、重心位置を変えたい場合、音なりした場合などのヘッドの重量を増やす必要がある作業には、ホットメルトアプリケーターが威力を発揮します!

 グルーを注入しても、特殊な液でグルーの粘着を無くし、重量を下げる事も出来ます。

 今回は、特殊な液が役に立ってくれました。

 お客様は、クラブマニアのMさんでした。