許容できない悩み・・・2

 シャフトを仕入れた時点の長さは、実際に使用する長さよりも長い状態なのです。

 長い状態だと、バランスなどの確認がし難い為に、ある程度の長さまで切るのです。

 バランスを確認する段階で「???」と思い、シャフト重量を計測しました。

 すると、ピッチにばらつきが在りました。

 しかし、既にカットしておりました(涙)。

 カットする前に、重量を確認しておけば交換して貰える事も出来たのでしょうが・・・?

 

 この段階で、作業をストップし、現状をシャフトメーカーに話してみることにしました。

 

 そこで思わぬ返事が聞こえてきたのです。「それは、公差内です! 公差は±3gとしておりますので、全く問題ありません!!」と言い切られてしまったのです。

 ±3gの公差と言われれば、確かに公差内に収まっているので、何も言う事はないのでしょうが・・・。

 しかし、これに納得してしまうわけにも参りません。せっかくなので、さらに、質問してみました。

 「±3gということは、番手間の重量の差が6gということもあり、バランスが1ポイント近く変わってしまい問題では・・・?

 重さの違いで、硬さにも影響しませんか・・・?

 この公差を小さくできないのでしょうか・・・・?」と。

 

 ですが、「アメリカで生産し、向こうで検品しておりますし・・・。

 1ポイントの違いがアマチュアゴルファーに分かりますか・・・?

 プロでもこんなもんですよ~?」と・・・!

 結局、話が平行線のまま、「そうですか!」と言って終わる他ありませんでした。

 

 1回目の仕入れは、6番は公差内で最も重たい物が手に入りました。Pw、AW、SWは公差内で最も軽い物が1セットになってしまったと言う事になるのでしょう。

 公差内であると言っている以上、欠陥商品でもなく、返品する事も出来ないまま、4本だけを、再度、仕入れる事にしました。

 再びの商品は、何とか納得できる重さであったので、3回目の仕入れはしなくて済みました。

 

 ・・・このような素材の仕入れは、楽しいものではありません!

 

 本件は、シャフトに限った事ではなく、他の2つのパーツに関しても同じ事が言えます。

 ゴルフ工房にて組み立てをしている立場である以上、それに用いる素材については、「良い素材を作って下さい!」とお願いをする事しかできません。

 

 組み立てる立場である人が、品質の良い素材を求める事は当然だと思われます。

 品質の良い素材が手に入れば、組み立てる技術が十分に活かせ、お客様に品質の良いクラブを使って頂けるはずだと信じております!

 今年の仕入れは終わりましたが、来年は、来年こそは楽しい仕入れが出来るようにと願ってやみません。

 もしかすると来年は、品質の良い素材を探す事が、新しい課題として工房を追い立てる事になるのかも・・・しれません。

 良い事か悪い事かはさておき、お客様に品質の良い、満足して使い続けていただけるクラブを求め続ける姿勢は、変わりません。