それゆえに、D1.1

 グリップもシャフトやヘッド同様に、年々進化している様です。

 グリップメーカーは、

 「雨や汗にも強い・・・。」「耐磨耗性に優れた・・・。」といった、材質(素材)や形状などを開発し、毎年、新商品を発売します。

 グリップに関するルールはいくつかあります。

 (そのルールについては、またの機会に書いてみたいと思います。)

 前話の話の続きですが、

グリップの形状
M社製グリップ(左:A) と 新グリップ(右:B)

 M社のグリップ(写真A)は、何十年の前から、存在している形状をしていました。

 勿論、現在でもあります。

 お客様が選ばれたグリップ(写真B)は、数年前に発売されたものです。

 グリップエンドの形状が少し進化したようです。

 最近では、多くなっているようです。

 AとBでは、グリップエンドの形状の違いがあります。

 AよりBの方が、グリップエンドに厚みがあるのです。

 その為、Bのグリップを装着した場合はAのグリップを装着した場合より、その厚み分、長さが伸びてしまうのです。

 このお客様の6番アイアンは、37.750インチの長さが、グリップ装着後には、37.875インチになったのです。(1インチは25.4mm)

 長さはバランスに大きな影響を与えます。

 微妙な長さ(数ミリ)で、数値は大きく変化します。

 長さを長くすると、数値は大きくなり、短くすると、小さくなります。

 例えば、

 45インチでD0.0のドライバーのシャフトを0.5インチ伸ばし、45.5インチにすると、バランスはD3.0となります。

 反対に、0.5(4/8)インチ短くカットし44.5インチにすると、C7.0となります。

 つまり、0.5(4/8)インチで3ポイント変化します。

 0.25(2/8)インチで1.5ポイントの変化をし、0.125インチ(1/8インチ)で0.75ポイント変化するのです。

 つまり、

 バット側で8グラム重くなったが(バランスダウン要素)、長さが伸びた事により(バランスアップ要素)、相殺され、元と同じD1.1のバランスになったのでした。

 (注)実際の数値には、多少の幅が生じる場合があります。